チェルノブイリ事故後のオーストリアに関するメモ

(出典: http://sciencev1.orf.at/science/news/144280)

チェルノブイリ事故後のオーストリア

  • チェルノブイリから1000km以上離れているが、ホットスポットとなった
  • ウィーンは顕著な汚染を免れたようだ
  • 事故数日後(4月下旬)の雨がCsのフォールアウトを招いた(と考えられている)
  • 事故直後に放射線量調査+事故直後(1986年5月)を推定した土壌汚染(蓄積)マップ
  • オーストリア国内の137Csの中間土壌汚染量は21,000/m^2。100,000Bq/m^2を越える地域も。
  • いろいろな対策を講じて防護に取り組んだ。
  • 検体による体内(筋肉)の137/134Cs蓄積量を調べた文献あり

チェルノブイリ1998と福島2011の比較マップ

同カラースケールで1998年のチェルノブイリによる汚染と2011年の航空機モニタリング結果を比較したもの。事故後の経過年数が異なり、測定方法も不明な点があるが、あくまでも目安としては非常に参考になる図。(出典: http://genpatsu.sblo.jp/pages/user/iphone/article?article_id=47289931 オリジナルサイズの図は http://twitpic.com/6stmmw/full ) http://twitpic.com/6stmmw/full

オーストリア国内の汚染マップ 1986/5月

オーストリア国内の137Cs土壌汚染マップ。事故直後の汚染量を示していると思われます。 詳しい日本語での説明は http://ameblo.jp/helpchildren/entry-10991218731.html にありますが、オーストリアでのCs土壌沈着は1986年4月29日から5月2日の雨によるものが支配的との調査結果あり。 Bodenbelastung durch Cäsium-137 (Stand: Mai 1986) © Umweltbundesamt (http://www.wien-vienna.at/strahlenbelastung.phpより) オーストリアは国内全域が、福島事故後のいわゆる東葛ホットスポットや北関東程度に汚染されていた(東京や神奈川など南関東よりはかなり汚染が酷かった)ことが推測されます。

事故2ヶ月後から4年弱の筋肉中134Cs、137Cs、40K蓄積量に関する文献

  • 元論文はこちら
  • Twitterのstudy2007さんが詳しく言及してるtogetter←必読
  • 論文のポイント via study2007さん (以下の箇条書きは基本的にstudy2007さんのTwからです。詳しくはtogetterを )
    • グラーツという街。チェルノブイリ後2ヶ月目から調査開始、1100kmの距離、人口30万都市、300 人の突然死などの検体から50~300gの筋肉組織を取り出し137Cs、134Cs、40Kを分析。
    • グラーツはCs137の汚染度で25,000Bq/m^2〜35,000Bq/m^2くらい。福島事故後の茨城県(日立)とか栃木県の一部くらいの感じ。(東京・神奈川よりはずっと高く、中通りよりは一桁低い程度?
    • 被曝線量予測事故1年目はトータルで660μSv。内部被曝は420μSv(後386μSvに修正)、2年目は133μSv。結果は100μSvちょっとで予想を下回った。tw
    • study2007さんのtw→ 外れた言い訳が「ミルクなどみんなが気を使って頑張った為、フォールアウトからの予測よりも被曝が小さく、特に1年目は余計に頑張ったから」という事を摂取量のデータも無く推測?している。ともかくも測定が大切という結論。死体の実測というのは日本でも必要なのでは?
    • ず〜〜〜〜と食べ物に注意して頑張った姿が思い浮かぶ tw

論文中にある検体の体内放射性核種(137Cs・134Cs・40K)のチェルノブイリ2ヶ月後から4年弱の推移。40Kが100Bq/kgでほぼ一定なのに対して、Csは変化(蓄積・減少)がはっきり見られる。

オーストリアが取ったとされる対策

オーストリアでのチェルノブイリ事故による放射能汚染② より引用

  • 青草および乳清の乳畜飼料としての使用に警告 → 各州政府の首相は上記のような飼料の使用禁止をなんどか要求され、一部対応した条例が発令された。
  • 生野菜の販売禁止 → ほうれん草、レタス、キャベツ、カリフラワー、豆果、トマト、山羊・羊の乳の販売禁止、乳清飼料の禁止 *各食品に対する基準値の設定 →1986年に基準値が何回かうわ向きに改正され、その後だんだん下向きに設定しなおされたのは、健康面よりも経済面の考慮が優先されたためと考えられる。
  • 高度に汚染された国からの生野菜、果実、牛乳および乳製品の輸入禁止
  • 各食品の消費に対する健康省の警告 →特に森でとれるきのこ、自家栽培の野菜、猟獣(狩猟禁止期間の延長)

オーストリア人の被曝原因

高木仁三郎・渡辺美紀子著『食卓にあがった死の灰』(1990年、講談社現代新書)に詳しい情報が載っているようです。本を紹介しているブログ記事 チェルノブイリから1000キロ離れたオーストリア人の被ばくからの図を引用。 http://yokohama-konan.info/sinohai.htmlhttp://yokohama-konan.info/sinohai.html

参考情報

元旦からの濃すぎる6日間

(またしても,Twitterへの分割投稿を想定したものをそのまま貼ったので,妙な段落分けになってます。)

元旦からの濃すぎる6日間。1/1 昼,鳥島沖深部地震,福島浜通り震度4。夕刻,4号機燃料プール(スキマサージタンク)の水位が急速低下(対応処置済み)と東電発表。1/5,福島県HPにて年末年始分の定時降下物データ発表。1/2-3の福島市定時降下物がCs合算400Bq/m^2超。

昨年後半からND~2桁が続いていた中での急増。ただし,福島市の土壌汚染は既に20~30万Bq/m^2程度(牧野さんご指摘多謝)のため,1/2~3の降下量自体はそれに比べれば少なく,また空間線量率で検知できる量ではない模様。文科省の謎の方針変更で,12/27から定時降下物データの公表が月1回に変わったため,他の都道府県のデータが見られず,また元旦の地震で4号機プール周りで水位低下があったことなどで不安を招きます。

なお,福島降下物急増の原因としては強風による再飛散説が有力ですが未確定の模様。それはそれで,除染の意味あるの?的な疑問も誘発します…。

1/6,首都圏でも放射線量が上がっているというTwが散見されますが,各MPや信頼できる個人サイトでもその兆候は確認できませんでした。 ただし,数百Bq/m^2程度の降下では空間線量率では見えない可能性大。しかし,東京都産業労働局の大気浮遊塵データ(I-131,Cs134・137)は元旦からほぼNDのため,現時点では首都圏で大きな異変は観測されていないと思われます。春から何度か言いましたが,産業労働局や高崎CTBTのような大気浮遊塵の計測と発表をもっと拡充して欲しいです。Sv/hも大事ですが,Bq/m^3も必要です。

東電や政府の観測体制,情報公開にやる気がいまいち(かなり)感じられず,これまでの後出し,隠蔽等の実績もあって不信が蓄積し,不安が増してしまう一方で,それが余計に東電・政府の消極姿勢を助長する(?)という悪循環。

いずれにしても,元旦の地震,4号機スキマサージプールの水位低下,福島市降下物上昇など,「収束宣言」にはほど遠い「原子力緊急事態宣言発令下」であることを再認識させてくれるとともに,3月に政府が想定していた「最悪シナリオ」は170km圏(茨城南部まで)強制移住,250km圏(横浜まで)避難ですが,そのシナリオは過ぎ去った想定ではなく,今後も起こり得るものだという重い現実を改めて考える年明けとなったのでした。

3/11以降を超特急で振り返る的な何か

(Twitter投稿を想定して下書きしてたものをそのままつないだだけなので、140字前後でブロックになってます。)

1: 3/11夜、断水停電余震に怯える中、やっと通じた実家への電話で、福島第一が電源喪失したことを聞き、このままだとMD、水蒸気爆発に至ると思い、翌12日昼に茨城を脱出して常磐道を回避して千葉経由で神奈川に向かいました。首都圏に入った時、車のラジオで1号機水素爆発を聞きました。

2: 3/13から茨城北部MPと気象情報にかじり付き、15日は家に閉じこもりました。原子炉状況が改善されないため、さらに西への待避を決め関西に避難しました。その頃、ネットで「チェルノブイリのようにはならない」という情報が物理系研究者から流されているのを知り違和感を覚えました。

3: 不信感が決定的になったのは3/21のプルームの関東侵入を楽観視する野尻美保子女史のTwを見たときでした。その後、春雨発言やメルトダウン否定発言で不信と怒りは高まりました。一人で憤っていましたが、5月以降いろいろな人が似たような思いを抱いていることを知ることができました。

4: 押川さん、牧野さんのような研究者の存在を知り、Twitterではモエ夫さんやあららさん、kizumonoさんのような人達と知り合えました。初夏から夏にかけて、そのような人たちといろいろな情報を交換し、考えを話し合い、時には安全側物理学者に突撃し、ブロックされたり、いろいろありました。

5: また、きの子さん、Manaさん、ちーこさん、つぐみさん、衛藤さんのような頭が良くて芯が通った人達のTwにもすごく感謝しています。放射能問題において男の駄目さを痛感してたので余計に。一方でbcxxxさんのようなクールで熱い人達のTwにも大変励まされました。

6: 国土が、食べ物が、放射性物質に汚染された日本で生きていく現実を直視せねばなりません。その際のデータ分析や被曝防護の方針は、前述の押川・牧野両氏に加え、菅谷松本市長、study2007さん、save_childさんからの情報がとても参考になります。今後も要注目です。

7: 秋以降も一部物理系研究者の安易な楽観視情報発信は続き、特に菊池誠氏は取り巻きの問題もあって相変わらずな感じですが、未だに一定の信奉者を得ていることや、3月以降の失態を謝罪しろとは思わないけど、自省の兆候すらない、さらには自身の間違いを指摘してくれた小出氏をdisりさえしているのが理解不能です。

9: 原発問題の早期幕引きと被害矮小化を図る政府・原子力村の思惑と、未だに真意はわからないけど楽観安全情報を流す一部の理系研究者とその取り巻きが一定の影響を持つ現状では今後も楽観情報を信じて無駄な被曝をする人が出かねず、彼らを信じる危険を淡々としつこくリマインドしていきたいと思っています。

10: 春に福島県に断層調査に行き、0.5μSv/hを超える中、小さな子供がお母さんと手をつないで歩いていた姿や、事故前まで賑わっていた家の前の小さな公園から子供とお母さんの姿が消え、雑草がはびこってヒグラシの鳴き声だけが響いていた夏の夕方の光景が忘れられません。

11: 地球を祖先から受け継いだだけでなく子孫から借りていると思えば、原発について、高レベル放射性廃棄物と地震のことを考えただけで、答えは明白だと思います。1~3割の電気のために、国土の一部(全部)を失い、子供達の健康を脅かすリスクを背負う必要はどうしても感じられません。

今,気になっていることリスト(随時更新)

北関東・首都圏の一住民としての個人的なメモです。

  • 事故調中間報告(地震動についての言及)
  • 大気中のダスト放射能濃度の実際 (土埃中の放射性物質)
  • 瓦礫の拡散と汚染(↓の清掃工場の詰み具合の方が深刻&優先だと感じつつ)
  • 清掃工場,下水処理場
  • 花粉中の放射性物質
  • 野焼き・焚き火の影響
  • キノコ類の原木,菌床の汚染と拡散・流通実態
  • 肥料・堆肥の汚染と拡散・流通実態
  • 枯れ葉の汚染
  • Sr90の実際
  • 大地,Oisix,らでぃっしゅぼーや等の検査体制
  • 魚介類…
  • チェルノブイリ事故の住民健康被害の真実
  • 高崎CTBTのその後

匿名からの質問: このサイトは何のためにあるのですか?

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて,この後の自分と家族の生活のために,個人的に情報をメモするために作りました。